落語家さんの収入!食べていける落語家さんは100人?

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落語家さんっていったいどのくらいの収入があるのだろうか?

落語だけで生活は成り立つのかと勝手に心配してみました。

目次

食べていける落語家さんはどのくらい?

落語だけで食べていける落語家さんは100人いればいいほうです。

落語家さんは真打になれば一人前とされ、弟子を持つこともできます。

だからと言って、食べていけるとは限らないのが落語の世界。

不景気なると入門者が殺到する落語界ですが、最近は好きな落語を職業にしようと、この世界に飛び込んでくる。

その結果、いま落語家と言われる人数は800人以上に膨れ上がっています。

江戸時代以降、過去最多の人数となっています。

真打昇進制度が崩壊する日がくる?

お弟子さんをたくさん抱えている落語家さんもいれば、お弟子さんは一切取らない落語家さんもいます。

落語界は逆ピラミッドを形成しており、江戸落語と上方落語の両方で約800人いる落語家さん。

江戸落語の真打が全体の64.5%、、二つ目は21.6%と真打の落語家さんが飽和状態です。

定年がある業界ではないため生涯現役です。

落語界の昇進システム

落語家になるには、師匠と呼ばれる落語家に入門します。

入門から真打になるまで13年から15,6年かかります。よほどの事をしでかさなければ、順調に昇進していきます。

これだけ聞くとサラリーマンの世界より、出世が早いんじゃないかと、羨ましく思うかも知れませんね。

サラリーマンの世界でも異例のスピードで出世するように、落語界でも異例の速さで真打に昇進することもあります。

所属している協会と席亭(寄席のオーナー)の信任あると、抜擢人事が行われることがあります。

今若手で注目されている春風亭一之輔さんは7年で真打に昇進した例があります。

入門して順調に真打になったとしても、それだけで食べていくのは難しい世界です。

落語界も高齢化の波

落語界は生涯現役と言われています。

入門して、「前座見習い」を半年から1年ほどやってから「前座」になります。「前座」は3年から5年務めます。

その後「二つ目」が約十年。ここまで順調にくれば「真打」となり、最後は「ご臨終」ということです・

70代でバリバリの現役落語家さんがいるおかげで、50代でも若手と言われてしまいます。

上がつっかえている状態です。

これからどんどん真打の落語家さんが増殖して、職業として成り立たなくなる日が来るかもしれません。

笑点などの番組にレギュラーとして出演できれば収入が安定しますが、メディアで見かけたことがほとんどない落語家さんは一体どうやって収入を得ているでしょうか。

落語家の収入源!寄席とホール落語

落語家さんの主な収入源は、ホール落語と各地での公演になります。

寄席ではないんですね。

寄席も収入源の一つなんですが、寄席に出演できるのは落語協会と落語芸術協会に所属している落語家さんだけなんです。

寄席のギャラの計算方法は単純明快です。

寄席の収入

入場料(木戸銭と言います)×入場者数です。入場料2,000円、入場者数50人とすると、2,000円×50人=¥100,000-。

これを寄席のオーナーと折半します。よってオーナーは50,000円、出演者全員で50,000円となります。

演者が40人とすると、50,000÷40人=1,250円/日となります。実際にはトリを務める主任、キャリアの長い演者、ペーペーと配分があるようです。

そのため、有名な落語家さんでも寄席に出演して日当が1,000円程度ということもあるようです。

これでは食べていけません。

ホール落語や独演会の収入

ホール落語や独演会の収入はどのくらいになるのでしょうか?

(入場料×入場者数)-諸経費=収入となります。

寄席と違い、出演者数は数名となります。

入場料3,000円×入場者数100人=¥300,000-。

ここから諸経費を差し引くと数万円が手元に残る計算です。

ただし、ホール落語や独演会は、ある程度知名度ある落語家さんでなければお客様を呼びこむ

ことができません。

実は収入としてはほとんど当てにならない寄席で名前を売り込んで独演会に来てもらうんです。

ただし、この寄席に出演できずに自分を売り込むことすら出来ない落語家さんもいるのも現実にあります。

営業の収入

地方などの営業で出演する場合は、二つ目で5万円、若手の真打で10万円、ベテランになると20万円以上です。

ちなみに、笑点のメンバーともなると100万円以上になります。

笑点メンバーになれれば、落語家として食べていけるんです。

知名度のない落語家さんはどうしているの?

寄席にも出演できない、もちろん独演会などできることができない若手の真打や二つ目の落語家さんは、あらゆる場所で落語を演じています。

初心者でも楽しめるをキーワードにした「渋谷らくご」や神田神保町の本屋さんの「落語カフェ」、ライブハウスなど様々な場所で落語を演じています。

こうして少しずつ名前を売る活動と芸を磨く活動を地道に行っています。

まとめ

落語家になっても食べていけるのはごくわずか。

ほんの一握りの落語家さんだけが落語で食べていくことができる世界です。

厳しい世界だからこそ、勝ち抜いて生き残った落語家さんは、誰よりも秀でた話芸をお持ちなんだと思います。

こんなに素晴らしい落語をぜひ見に行ってください。

 

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