寄席・公演

オンライン配信落語を体験してみました。

コロナ禍の影響で昨年(2020年)は初席に行ったきり、寄席に行くことがなくなりました。

2020年4月には緊急事態宣言が発出されて、寄席もしばらく休演となりました。5月にはオンラインで落語を配信し始めました。

配信を始めた直後の2020年5月に「橘家文蔵さんと柳家喬太郎さんの二人会」と、つい先日2021年4月に「柳家喬太郎独演会」の配信を体験してみました。

オンライン配信 落語のメリットは3つあるよ

オンライン配信による落語のメリットは3つあると感じました。

まず、パソコンやスマホ・タブレットがあれば、いつでも落語を楽しむことができます。

そして、ホール落語だと、チケット代が4,000円から5,000円ほどになりますが、オンライン配信だと半分程度の代金で見ることができます。

最後は、アーカイブ配信もあるので、都合の良い時間にいつでも見られるんです。

これって、いままでなら会場に行かなければ見られなっかた公演が、会場に行かなくても見ることができるようになりました。

噺家さんにとっても、新たなファンを獲得するチャンスになります。

オンライン配信 落語のデメリット

オンライン配信にはメリットもあればデメリットもあります。

オンライン配信で落語を見るにはインターネット接続が必須になります。また、チケットの申し込みや告知を知るには、パソコンやスマホを十分に利用できるのが前提です。

寄席やホール落語に何度も行きましたが、お客様の半分近くは60歳以上でスマホを持っていてもチケットを購入できるでしょうか。

多分50代、60代もスマホやパソコンを使い慣れていて、普段からネットで何かを購入しているような方であれば、チケットの購入も問題なく簡単にでききます。

チケットを購入できても、配信で落語を見るには、いろいろと手続きや設定も必要です。

いままで、寄席に行っていたお客様は、そもそもオンライン配信に興味はないかもしれません。

そして、一番のデメリットは、噺家さんが画面越しのお客様に語り掛けるので、その場の雰囲気が読み取れないことだと思います。

これは、いかんともしがたいことですが、この問題を解消できたなら、寄席やホール落語に近づけると思います。

オンライン配信落語の今後を考えてみた

オンライン配信落語にはメリットもデメリットもあります。そしてコロナ禍だからこそ、オンライン配信落語は成り立っているかもしれません。

もし、今後コロナが収束して、普段の生活が戻ってきてらオンライン配信落語はなくなってしまうのだろうか。

自分的には、オンライン配信が、すぐになくなるとは思えないんです。配信の仕組みさえ準備できれば、場所はどこでもいいわけです。

海外に住んでる日本人だけじゃなく、海外の人にも見てもらうことができるんだから、むしろ落語という芸が世界に進出するきっかけになるかもしれません。

まだ、寄席もホール落語も、制限があって満席にすることは無理ですが、オンライン配信の仕組みで、いままでなかなか寄席やホール落語に行けなかった人に落語を楽しんでもらえるチャンスではないかと感じています。

寄席だから体感できる話芸

ゴールデンウィーク前の4/25日、平成時代最後の寄席に行ってみました。

場所は日本一の歓楽街から少し離れた新宿三丁目界隈にある「新宿末廣亭」です。

夕方5時を20分ほど過ぎた頃に入場しました。

いす席は7割くらいの入りでしたが、入り口から右手の座敷席には3,4人くらい座っていました。

新宿末廣亭は座敷席が最高

なぜ座敷席がいいのかというと、落語家さんの目線がちょうどいい具合にあうんです。

まるで、こちらを見ながら話してくれているような感じがいいんです。

寄席は都内に4箇所ありますが、座敷席があるのは末廣亭だけではないでしょうか。

ただし、3時間もあぐらだと足が疲れるのと、混んでくると若干窮屈さはあります。

これは好みですが、いす席ならできるだけ前に座ったほうがいいです。

背が低いと、前に座高の高い方が座っちゃうと頭が邪魔でよくみられません。

それもあって座敷席で鑑賞しています。

テレビやYouTubeじゃ見る事ができない芸ばかり

テレビのバラエティ番組だとか、YouTubeなどの動画サイトでは見る事ができない芸がそこにはあるんです。

年末にあるM-1グランプリやピン芸人のR-1グランプリなども、勢いのあるタレントさんが優勝を目指して頑張っていますが、彼らが何を目指しいているかわかりませんが、そういう優勝を目指したものじゃないんです。

寄席にはメディアで見る事ができないけれど、芸暦30年や40年の長い間、舞台で生きてきた芸人さんを生で見る事ができるんです。

動画なら何度も再生できますが、いま目の前で古典落語を演じている落語は、大げさに言えば2度と見る事ができないんです。

不思議ですよ。古典落語というのは。もう何十年も昔の作られた話を、落語家さんたちが語りついで来たいるのに、演じる落語家さんによって、まるで違う話のように感じる事もあります。

それは、”いま”という同じ空間と時間を共有しているからだと思います。

ただ、面白おかしく話すのではなく、高座に上がる直前に演目を決める事があります。それは、同じ話がかぶらない様にすることと、会場の雰囲気で話を決めるんです。

テレビなどは事前に、何をするかを決めていますが、演芸場では予め決めてはいないんです。だから、何をするかは実際に行ってみないとわからない。

でも期待を裏切らないから、いつも会場はほぼ満席な状態。

結果、この日も夜7時を回った頃には、ほぼ満席。

空いていた座敷席も、いつの間にやら座るところも無く、後ろを振り返れば立ち見の方もいらっしゃる。

寄席は日常には無い空間

寄席は、特に新宿末廣亭は日常にはない空間を味わえます。入場すればすぐに分かりますが、劇場の雰囲気が昭和以前の雰囲気を味わえます。

木造作りの建築物で、座敷席にある下駄箱は木製なんです。座れば分かりますが、下駄箱であり上は飲み物などちょっとしたものが置けます。

画像撮影禁止のためお見せする事はできませんが、もしも末廣亭に行ったなら座座敷席を利用してみてください。

スケジュールはあくまでも予定なのが寄席

入場時にスケジュール表(香盤表)を貰うのですが、これはあくまでも予定であって、当日スケジュールに載っていない落語家さんや芸人さんが出演されます。

基本的に10日間同じスケジュールですが、どうしても都合が悪いとなると、変りの落語家さんや芸人さんが主演されます。

この日は、主演の順番が変わったり違う芸人さんは登場しました。何事も無いかのように、進んでいきます。もちろん会場を沸かして去っていきます。

こういうことに慣れているというのか、もう当たり前なんでしょうが、さずがプロの仕事です。

おわりに

寄席は365日毎日興業しています。ほぼお昼から夜の9時くらいまで。多くの落語家さんがいますが、メディアで有名な落語家さんは数えるほど。

何度か寄席に行きましたが、笑点に出演している落語家さんは林家木九扇師匠くらいです。他にも大勢の落語家さんがいらっしゃいます。

メディアに出なくても、すばらしい落語家さんはたくさんいます。

毎日やっている寄席に一度行ってみてください。

新宿末廣亭新春興行ニの席2019年

2019年の落語はじめは新宿末廣亭

世間は正月気分がすっかりと抜け、いつもと変らない日常ですが、寄席は1月20日までがお正月らしいんです。

落語好きな友人に誘われて、午後3時ごろに新宿末廣亭に到着。

チケットを購入し入場すると、いす席はほぼ満席。

係りの女性から、左右にある座敷席を進められ右側の座敷席へ。

靴を脱ぎ、座席のところにある下駄箱?に靴を入れて座りました。

座って初めて気が付いたんですが、ちょうど高座と同じくらいの高さなので、落語家さんの顔がよく見えます。

ただ、胡坐をかいていたので、結構足がつらいです。

構成は2部になっています。お昼の部と夜の部で、お昼の部は1:00から4:30まで、夜の部は5:30から9:00まで。

昼夜の部で入替なしで、最後まで見ることができます。入場するときにチケットとプログラムをもらいます。

本日の演者が出演順に書かれています。このプログラムに名前が載っていないのですが高座に上がる方がいます。

それは前座さんです。プログラムに書かれていないので、お昼の部の開始15分前くらいに出てきて、習ってきたであろう落語を披露します。

もし、全部見たいと言う方は、開始20分前くらいに到着していると前座さん含めて全部見れます。

構成はどうなっているか

演目の構成は、落語以外に漫才・神楽・奇術・漫談など、いろいろな芸を見ることができます。

メインは落語ですが、合間に 漫才・神楽・奇術・漫談など があります。

開始から2時間程度で中入り(休憩)が10分程度あります。その後は最後まで休憩なしで落語を楽しめます。

演芸場での楽しみ

演芸場の楽しみは、なんといってもテレビでは見ることができない芸人さんばかりはみえれることです。演芸場を主としている芸人さんです。

持ち時間が一組15分程度、主任(トリ:最後に出てくる方)はおおよそ30分くらい。限られた時間内に、客席の状況に合わせて笑いを取るんです。

また、落語は高座に上がる前まで、どんな演目をするか落語家本人も分からないんです。

なぜかと言うと、自分より先に高座に上がった落語家さんの演目を確認して、それ以外の演目を行います。

ネタが誰ともかぶらないようにするためなんです。
さらに、高座に上がって、客席の様子を見て、急遽演目を変えることもあるそうです。

今回の演目は?昼の部

午後3時から入場したので、昼の部の途中でしたが、中入り前で柳家小さんと鈴々舎馬風さんを見ることができました。

馬風さんは、世相を切る小話でしたが、年齢の割に世間の出来事をよく勉強されていると感心しました。

ここで中入りとなりしばし休憩。

休憩明け一発目は歌る多一門による「松づくし」。一門と言っても歌る多さんとみるくさんの二人で、いろいろな「松」を魅せてくれました。これは実際に見ないとわからない芸です。

そのあとは、代演で春風亭勢朝さんが出演されました。落語と言うよりも、新選組の話からいろいろ脱線して、新選組の話しはこの次にと言って退場。

続いて、林家正蔵さん。こちらは新作落語でした。割と面白かったですね。

そのあとの桂文楽さんは40年くらい前にペヤングソースやきそばのCMに出ていた方でした。次に、林家木久扇さんは、師匠の事や笑点の話で笑いが絶えない舞台でした。

橘家橘之助さんでしたが代演はのだゆきさんでした。初めて見ましたが楽器を使った漫談?と言うのか、とにかくちょっと変った芸風でした。

主任(トリ)は柳亭市馬さん。落語協会の会長さんです。夫婦愛を描いた「厩火事」でした。この話は、夫婦がどれだけ相手を思っているかを試した噺とされています。

と言うのも、最後のオチをどう解釈するかでお互いがどう思っているか変ってくるんです。あなたはどちらでしょうか。

ここで昼の部が終了となります。帰る方が半分、そのまま居座る方が半分くらいいました。

今回の演目は?夜の部

では、夜の部ですが、最初は柳家小はぜさん。演目は「饅頭こわい」でした。演芸場で初めて聞きました。有名な古典落語ですが新鮮に感じました。

続いては、漫才で笑組のお二人です。コンビ結成33年の超ベテラン。何度見ても面白いですね。M1グランプリとかに出ているような漫才とは全く違う、演芸場じゃなければ見ることができないコンビです。

今回はお正月という事もあり、漫才の最後に「南京玉すだれ」を息の合った調子でやってました。舞台に立つ芸人さんは、本当にいろいろと芸を身につけています。

次は柳家〆治さんで「初天神」でした。いかにもお正月にピッタリな演目でした。

続いて正朝さんが古典落語の「初音の鼓」、林家しん平さんが花園神社の狛犬の噺と続きました。

ここで、中入り後に登場するはずの柳家さん喬さんが出てきてびっくり。優しい語り口で、味わい深い話し方をされるのでとても好きな落語家さんの一人。

その後に高座に上がったのが一番弟子の柳家喬太郎さん。古典も新作もどちらもでき、2019年3月には自身の新作落語が舞台化されます。

今回は新作落語でした。喬太郎さん独特の世界観が何とも言えません。古典落語もでき、新作落語は、唐突なものからラブコメディありの一人芝居的なエンターテイメント満載な落語です。

初音家左橋さんが「粗忽の釘(そこつのくぎ)」そそっかしい町人の噺です。古典落語にはよく出てくるタイプの町人です。こんなにもそそっかしくておっちょこちょいでも生きていける逞しさが羨ましいです。

続いては、漫才の「すず風 にゃん子金魚」さん。女性の漫才ですが、とにかく動きが凄い!舞台をいっぱい使って動き回る。二人が客席とやり取りする面白さと、年齢を感じさせないしなやかな動きはいつもても笑えます。

そして次は柳家権太楼さん。出てくるなり「待ってましたー」の一声に「ありがたい事です。とはいえ、本当に待ったあ?」客席も大笑い。また、最前列のお客さんが声を掛けると、見事に切り返し笑いに変える。今回は小話だけでしたが、十分に楽しめた高座でした。

そのあとは、柳家小満んさん。縁というまくらから、古典落語の「宮戸川」。まさか演芸場でこの噺を聴けるとは思いませんでした。実際にこの噺をすると30分以上掛かります。今回は短く途中で終わりましたが、じっくりと聞きたい噺です。

ここで、夜の部の中入りに入ります。一斉にトイレに行列ができます。男性は簡単に済ませられますが、女性は大変だなーーと思います。

中入り後は大神楽から始まりました。獅子舞と太鼓に笛とお正月らしい出し物です。

次は桂南喬さん。古典落語の「ふぐ鍋」。ふぐの毒に恐る恐る手をつけるところに・・・。誰か他の人に食べさせて安全を確認してから食べようとしたが、結局食べさせようとした人は食べずに、自分たちが最初に食べてしまう。食べたと思っていが実は食べずに様子を見ていた始末。

続いて春風亭一朝さん。古典落語の「湯屋番」。古典落語に欠かせない、道楽者の若旦那が主人公の噺。吉原通いに夢中になりすぎて感動された挙句、銭湯で働く事になったが、これがまた適当な事をして・・。

さて、そろそろ主任(とり)が出てくる時間が迫ってきました。その前に、林家正楽さん。この方は落語ではなく「紙きり芸」なんです。

A4のコピー用紙くらいの大きさの紙を挟み1本だけ使って表現します。最初は羽子板を打つ女の子。ほんの1,2分で出来上がり。出来映えに拍手喝采!

ここから、客席にリクエストを募ります。このときを待っていたかとばかりに男性数名が手を上げてリクエスト。この時期らいいリクエストもありましたが、最前列の男性のリクエストに客席は大笑い。お題は「キリンの親子」!

これには正楽さんも若干苦笑い。ただ、「私が一番得意なのがキリンの親子」と切り返し、またまた大笑い。出来上がったキリンの親子に、リクエストした男性は大喜び。どんなリクエストにも答えてくれるけど、なぜキリンの親子なのか今でも不思議(笑)

さて、いよいよ主任(とり)の登場です!今回の主任(とり)は柳家小三治さん。なんと人間国宝なんですよ。もう、小三治さん、いや小三治師匠見たさにやってきた方も多かったはず。

ところが、高座に上がってきたのは春風亭一之輔さん。本人も、「そういうものだから。だって人間国宝ですよ。だからたまーーに高座に上がればいいんです」と。実力のある若手の落語家さんの登場ですし、こういったことは寄席ではよくある事。ただ、小三治師匠を見たかった。

今回は古典落語の「味噌蔵」。ケチな男の噺。
どのくらいケチなのかと言うと、結婚するとお金がかかる、子供が生まれるとお金が掛かるという始末で、いまだに独身。
親戚一同から、結婚しないなら縁も切るし商売の取引もしないと脅されて、しぶしぶ結婚。

ところが、子供を授かると大変だと、寝室は別々。
ケチ故に、布団は薄く、真冬は凍えるほど。この寒さに耐えかねず、女房の布団に潜り込んでしまったのが運の尽き。
あっと言うまに女房のおなかは大きくなってしまい、十月十日が近くなり番頭さんから、「おかみさんを実家に預けてしまえば、お金はすべてあっち持ちなるはず」
と言う事で、女房を実家に預けて・・・・
おおよそ30分ほどの高座を勤めました。

今回は小三治師匠に会えませんでしたが、一之輔さんの落語が聞けたのでよかったです。
まあ、人間国宝に3,500円払ってみようと言うのがよくないですね(笑)

新宿末廣亭 注意事項


初めて興しになる方へ、いくつか注意事項をまとめておきましたので参考にして下さい。
昨今、SNSで画像をアップされる方がいますが、末廣亭は撮影が一切禁止されています。

アルコールもNGです。
一度退場すると再入場はできません。
途中から入場したときは、係員さんの指示に従いましょう。
飲食はできますが、周りの方への配慮を忘れないで下さい。
演目中はトイレに立たないようにしましょう。演目の合間に行きましょう。
個人的に感じた事ですが、お互い楽しく鑑賞できる様にしましょう。

鈴本演芸場!落語はナマで鑑賞すると面白さが100倍

東京都内には、落語を鑑賞できる常設の寄席が4つあります。

今回は、そのうちの一つ上野御徒町にある「鈴本演芸場」を紹介します。

中央通りに面した場所にありながら、見過ごしてしまいそうな場所にあります。

鈴本演芸場 場所の確認

鈴本演芸場は、JR上野駅から徒歩10分くらい、JR御徒町駅から徒歩7分くらい、東京メトロ銀座線上野広小路駅A3出口・都営大江戸線上野御徒町駅A3出口から徒歩1分くらい。

住所は、台東区上野7-2-12です。隣に「すしざんまい」があり演芸場より目立っているので、目指すなら「すしざんまい」を目指せば、すぐに見つけられると思います。

鈴本演芸場 営業時間

営業時間は、昼の部12:30分から16:30分まで、夜の部17:30から20:40となります。

昼夜2回公演・完全入替制で1年365日営業してます。

特別公演以外は、基本的に自由席なので、早いもの順になります。

人気の落語家さんが出演するときは、早めに行かないと立見になることもあります。

ただし、演目と演目の間で席が空いていれば、係りの方が案内してくれることもあります。

場内は、おおむね年配客になるので、落ち着いた感じです。

入場料金はいくらなのか

鈴本演芸場の入場料は、一般2,800円、学生2,500円、子ども1,500円となっています。

特別興業や余一会(31日)の場合は、特別料金となることがあります。

特別興業は先行販売もありますので、事前に確認しておきましょう。

鈴本演芸場 座席数はどのくらいあるの?

鈴本演芸場の座席数は、286席あります。

入口で入場券を購入し、入口で半券をもらい奥まで進みます。

演芸場の入口は2か所あります。

奥の右手のエスカレーターに乗り一気に三階へ行くと演芸場があります。

1つ目の入口は、エスカレーターを降りて右に折れると入口があります。演芸場の一番後ろの入口になります。

2つ目の入口は、エスカレーターを降りて右手後方に進みむと、右手に売店が見えます。

入口は左手にあり、舞台(高座)の前方に位置しています。

演目がすべて終わり退場時には、下りのエスカレーターになります。

鈴本演芸場 売店は何を販売しているの?

売店では、お土産品と軽食・お菓子を販売しています。

飲み物は自動販売機で購入できます。アルコール(ビール)も販売していますので、飲みながら鑑賞できます。

自動販売機は、階段を下って2階にあります。

座席には小さなテーブルが付いていますので、飲み物や食べ物を置くことができます。

お土産は、手ぬぐいやボールペンなどが販売されています。

途中退場はできるの

演芸場に入場後に退場するときは、半券を見せて戻った時も半券を見せれば再入場できます。

先に席を確保してから、飲み物や食べ物を買いに行くことも出来ます。

入口を出て左手にコンビニがあります。

開始時間15分前までに戻りましょう。前座さんの落語が始まってしまいます。

演目中の退席は控えましょう。トイレなどに行くときは、、演目と演目の間に済ませましょう。

タバコは吸えるの?

喫煙は1階のロビーに灰皿があるので、そちらで済ませましょう。

ロビーとってもそれほど広い場所ではないので、タバコを吸わない方に配慮していただけると嬉しいです。

演芸場内での諸注意

まずは、撮影や録音はNGとなっています。

客層が高いので、撮影してSNSにアップするような感じではありません。

携帯・スマホはマナーモードにするか電源を切っておきましょう。

また、周りのお客様の迷惑にならないようにお願いします。

まとめ

鈴本演芸場は毎日演芸が楽しめます。

落語はYouTubeやDVDなどでも観ること聴くことはできますが、演芸場で観たり聴いたりする落語は全く違うものだと思って下さい。

演芸場では、落語家が高座に上がる前にそれまでにどんな噺をしたか台帳を確認し、さらに高座に上がってから客席にいるお客さんを見ながら、枕と言われる導入で反応をみて先に進めます。

今日のお客様だけのために演じているといってもいいのではないかと思います。

YouTubeやDVDと大きく違うのは場の雰囲気ではないでしょうか。

会場の雰囲気を味わうのも寄席ならではのものです。

新宿末廣亭 寿正月二ノ席2018

新宿末広亭 寿正月ニの席2018年1月17日 夜の部 主任は「柳家さん喬」師匠

新宿末広亭に新春から行って来ました。

世間はもうお正月気分ではありませんが、寄席はまだまだお正月の雰囲気です。

なんだか、遅いお正月がやって来たようです。

時間の都合で「中入り」後からの鑑賞でしたが、思う存分楽しむことが出来ました。

末広亭 お正月公演とは

1月は「初春興行」として元日より営業しています。

1月1日から10日までを初席と言い、3部構成で落語家さんが多数出演します。

1月11日から20日までを二の席と言い、21日から30日までを下席と言い、ここから2部構成(いつもの通り)で興行が行われます。

新宿末廣亭は、奇数月の上席・下席と偶数月の中席は落語芸術協会所属の落語家さんが出演します。

逆に偶数月の上席・下席と奇数月の中席は落語協会所属の落語家さんが出演します。

二の席夜の部公演内容・時間

二の席夜の部出演者
落語 柳家 小はぜ・やなぎ・喬の字(交互出演)
漫才 ホンキートンク
落語 柳家 三之助・喬之助・はん治・〆治(交互出演)
落語 初音家 左橋
落語 林家しん平
奇術 松旭斉美登・美智
落語 柳家 喬太郎
落語 五街道 雲助
漫才 すず風 にゃん子金魚
落語 柳家 権太楼
落語 柳家 小満ん
お仲入り
寿獅子 太神楽社中
落語 柳家 小袁治
落語 桂 南喬
落語 春風亭一朝
紙きり 林家 正楽
落語 柳家 さん喬・柳家 小三治(交互出演)

公演時間(夜の部)は午後5時から9時までです。

落語だけじゃなく、漫才・奇術・紙きり芸・漫談・神楽など様々な芸を楽しめるようにプログラムされています。

料金体系

初席と二の席までは大人3,500円・学生3,000円。下席より大人3,000円・学生2,700円・65歳以上2,700円、友の会2,500円となっています。

友の会の募集はいつでも加入できます。

年会費1万円にて、3ヶ月有効の入場券を1年間に4回(入会月より3ヶ月毎に)送られてきます。

さらに、入会記念として、「扇子」、末廣亭名入りの「手拭い」、「湯呑茶碗」の3点のうち、好きなもの2点もらえます。

1ヵ月に2回以上観にいかれるなら友の会に入会したほうがお得ですよ。

紙きり芸 これこそが芸人

では、今回の芸人さんで、流石だと思えたのは、紙きり芸の林家正楽師匠です。

まず、紙きり芸とは「紙をハサミを使って様々な形を作る」芸です。人物や動物など様々なものをほんの数分で作り上げます。

紙きり芸は江戸時代のころより、宴席の余興から始まったとされています。

芸が地味と言うことから、紙きり芸人さんは当時から少ないのですが、即興で形を作り出すのは、常に世間のことや過去の様々なことに対し知識がないとできない芸と言えます。

そんな紙きり芸を見ることが出来ました。

高座にあがって、最初は今日の雰囲気に合わせて紙を切ります。その作品はお客さんに差し上げるんです。

そしてここから、お客さんからお題を貰って紙きり芸をします。

この日は、3つのお題を受けて紙をきりました。そのうちの一つだけは、正楽師匠も他のお客さんも、そのお題に対して最終的な形が見えてきませんでした。

そこから、お題を出したお客さんと正楽師匠のやり取りが始まります。

高座と客席の距離感がまったく無い状態となり、このやり取りも笑いに替えながら、「こんな感じかな」と造り上げました。

どんな状況でも、ほんの数分で形にしていくという芸はお見事です。

テレビでは見ることが出来ないともて貴重な芸です。これは寄席で観るしかないです。

主任は柳家さん喬師匠

今回の主任(とり)は柳家さん喬師匠でした。

やさしい語り口で落語界で今一番、人情噺が上手いと言えるのではないでしょうか。

今回の演目は「笠碁」という噺でした。これはさん喬師匠のお師匠さん「柳家小さん」師匠の得意とする噺です。

あらすじは、碁が好きな老人二人が、碁を打っている時に「待った、待たない」という些細なことで大喧嘩に発展。

お互いに絶交を宣言し、二度と碁は打たないと言い切って物別れ。数日は我慢できたものの、お互い次第に相手のことが気になりだす。

雨が数日続いたある日、会いたくなって出かけようとしたが生憎傘がない。

仕方なく大山詣の時に使った笠をかぶって出かける。

相手の家は商売をしているので店先にいるのはわかっている。

そこで、店の通りに反対から店の中の様子を伺いっていると、相手もそれに気付く。

ところが大喧嘩した手前、お互いに声を掛けづらい。

店の前を行ったりきたり、店の中では碁を用意して、いつでも迎え入れる準備をしている。

遂に痺れを切らして店の中から声を掛けるが、また喧嘩になると思いきや、碁盤を前にして、もう一度碁に興じる二人の噺です。

まとめ

寄席は落語だけじゃなく、漫才・奇術や神楽や紙きり芸など、様々な芸が楽しめる場所です。

その日の客席の状態に合わせて噺をしていく落語家さん達の芸がいつまでも続いて欲しいと思います。

また寄席に一歩はいると、別世界の空間があります。

特に、この末廣亭は新宿三丁目駅から徒歩数分。周りには飲食店が立ち並んでいる街です。

そんな街の中心に末廣亭はあります。劇場に入るとそこは昭和時代よりも昔のような空間があります。

一度行ってみてください。落語の世界にハマりますよ。

TBS落語研究会 落語を初めて観る方へ

落語 TBSテレビの落語研究会

寄席に行ってみようか、ホール落語に行っていようかと迷っている方は、TBSで放送されている落語研究会をご覧になることをおすすめします。

TBSの落語研究会では、あらかじめプログラムが決まっているので、出演される落語家さんも演目も予めわかっています。

鑑賞する前に演目の内容が確認できます。

長屋の騒動の話(長屋噺)なのか、旦那や奉公人を舞台にしたお店の噺なのか、あらすじを調べておけば初めて聞いた話でも理解できます。

古典落語は江戸や明治時代の頃の噺が多いので、今では使わない言葉やモノが出てきます。

後で調べてたりすることで、噺の内容が理解できます。

これが、寄席だと当日出番前まで落語家さん本人にもわからないんです。

寄席は様々な方が出演しますが、話す内容は決まっていないんです。

だから、当日高座に上がって、客席の反応をみたり、出番を終えた落語家さんがどんな噺をしたかによって決めるんです。

これは、同じ噺をしないようにするための昔からあるシステムです。

出演する落語家さんには、ホール落語のチケット入手が困難な方もいます。

人気と実力のある落語家さんが多数出演しています。

何度かテレビでみてからホール落語や寄席に行かれるといいと思います。

1980年代はテレビの演芸番組が週に数本あったので、子供のころはよく見ていました。

最近は、落語を観賞できる番組もほとんどありません。

先ほど紹介したTBSの落語研究会で落語の面白さを体感してみて下さい。

落語研究会の放送日時

落語研究会は、TBSにて毎月第三日曜日の深夜(朝方)に放送されています。

朝早くから起きて落語を観るのは大変ですから録画をおすすめします。

またCS放送のTBSチャンネルでは、毎週日曜日の朝7時から過去分を放送しています。

何度か見ていると、気になる落語家さんが出てくると思います。

気になった落語家さんが出演する落語会があれば、その時に出かけてみて下さい。

ホール落語の鑑賞は年齢層が高めです。

会場は落ち着いた雰囲気です。和服姿の女性を見かけることもあります。

まとめ

落語を見てみたいけど、と迷っているならまずはテレビで放映されている落語を見て下さい。

古典落語がどんなものなのかを知ることができます。

テレビで放送される落語は、古典落語の中でも有名なものが多く、また実力のある落語家さんが出演します。

ホールで観るなら数千円はしますが、民放ならタダで気軽に観ることができます。

末広亭 2017年10月下席 千秋楽 文蔵師匠の芝浜

末広亭 10月下席 千秋楽 文蔵師匠の芝浜

新宿三丁目にある寄席「末広亭」に行ってきました。

会社が終わって、残務処理を片付けて急いで新宿三丁目に向かいました。

10月下席千秋楽、主任は橘家文蔵師匠。到着したのは19時を5分ほど回ったタイミング。

木戸銭を払って入場すると、いままで新宿に居たことを忘れてしまう落語の世界が広がります。

ちょうど、小満ん師匠の高座の途中だったので、入り口からすぐの立見席で噺を聞きながら待機。

平日の夜だからそれほど混んでいないだろうと予想していたが、見事に外れました。

ほとんど席は埋っていて、座敷席には外国人の姿もありました。

まさか、今日は座れないのか!という不安とともに小満ん師匠の高座が終わり中入りになりました。

ここで、席を立って帰る方が数名。

座席確保のチャンスを逃さず、そそくさと席を確保し、とりあえず腹ごしらえ。

と言ってもコンビニのおにぎりとパンを食べて落語を楽しむ体制は完璧!

美味しそうな名前 柳家天どん

はじめてこの方の高座を拝見しました。名前は美味しそうなんですがおじさんです。

新作落語って言うんでしょうか、病人とそこへやってきた訪問販売員とのやりとり。

寄席でしか聞くことができない噺でした。

春風亭百栄さん、一番汚いモモエさんだそうです。

こちらも新作落語でしたが、間抜けな誘拐犯と誘拐された娘と父との微妙な関係が、今の家庭でもあるかもしれないと思わせる、大笑いもありながら、

ちょっと切ない父と娘、夫婦の関係が楽しくまとめられていました。

こういう話は寄席でしか聞けないし、寄席だから、その日によって噺をアレンジしてくる面白さがあります。

入船亭扇辰師匠 話芸だけじゃない仕草も完璧な芸です。

小柄な体型ですが、声の張りと扇子や手ぬぐいを使った様々な仕草が、さらに落語を面白くさせる要素だと改めて感じました。

噺は「権兵衛狸」。三遊亭金馬師匠や立川談志師匠も高座で演じていたという話です。

髪結床のご主人の権兵衛さんと狸のやりとりを描いた作品です。

髪結床は、いまの床屋さんのことで、昔は髪結床に集まってお喋りしたり情報交換したりした場所なんです。

そんな床屋のご主人と、ご主人にイタズラしようとした狸の噺です。

イタズラがばれて、ご主人に捕まってしまった狸に罰として、頭部の髪の毛をカットするシーンがあるのですが、髪を切る仕草と本当に鋏で切っているような音を出すんです。

それだけでも、この噺を聞けてよかったと思える芸です。

ぜひ、入船亭扇辰師匠の落語も聞いてみてください。

主任は橘家文蔵師匠 暮れに持ってこいの噺 芝浜

文蔵師匠が登場すると、場内から拍手と「待ってましたー」と声がかかる。

今夜のお客さんは文蔵師匠がお目当てなのかと思えるくらい盛り上がり。

男前とは言えないけど、貫禄のある顔つき。

高座にあがって一礼した後、自分の前に高座を務めた、ジャグリングを見せてくれたストレート松浦さんを褒め、

そして春風亭一朝師匠のお弟子さんが、明日から二つ目になるということで、高座に呼んで挨拶をさせていました。

文蔵師匠は「明日からなんて名前だい?」と、その前座さんに聞くと、小さい声で名前を言ってお辞儀。

ところが文蔵師匠は、「聞こえないよ」という素振りで三度も名前を言わせる。

これは、今日寄せに来たお客さんへ、名前を思えてもらおうとした師匠の暖かい心遣いだと思った。

さすがですね。寄席で主任を勤められる落語家さんは落語界の事を思ってるからこそ、次代の落語家さんにも目をかける。

さて、今日はどんな噺が聞けるのかとワクワクしていたら、なんと芝浜!

TBSの落語研究会では、暮れになると誰かが高座で演じる芝浜

今日、生で芝浜が聞けると思うと大興奮!

でも、文蔵師匠は結構いかつい顔、いや貫禄のある顔つき。

おかみさんをどうやって演じるのか?

こちらの期待を裏切るほどの、おかみさんぶりに驚きました。

魚屋の主人を演じるよりも、おかみさんを演じるほうが自然な感じでした。

また情景が浮かんでくる話芸にも、ワクワクしながら最後まで聞くことができました。

やっぱり「寄席はサイコー!末広亭バンザイ!」

COREDO落語会 山本益博さんプロデュース

2017年9月30日(土)日本橋三井ホール コレドにて山本益博さんプロデュースの落語会に行ってきました。

今回は柳家権太楼師匠、柳家花緑師匠、柳家喬太郎師匠、いま人気のお三方の落語会です。

場所柄、着物を着たお客様も多く、いつもの落語会より品のある方が多かったように思えます。

決していつも通っている寄席や落語会が下品だということではありません。

COREDO落語会

2014年から始まった、COREDO落語会。

山本益博さんが、まだまだ落語の魅力に触れたことのない人に落語の面白さを知っていただきたく「COREDO落語会」を始められました。

いまでは、毎日どこかで落語会が開催されていています。ところが、落語ファンが急増しているわけではありません。

人気のある落語家さんが出演する落語会は、チケットの入手が困難です。

ところが無名の落語家さんだとチケットは開演間際まで販売しています。

これから落語を見てみたいという方には人気の落語家さんが出演している落語会に行ってみて下さい。

とくにCOREDO落語会は、毎回人気の落語家さんが出演しています。

ここで言う、人気がある落語家さんというのは、テレビなどで人気があるのではなく、落語家としての人気です。

やはり、人気のある落語家さんの噺は、わかりやすくて面白いんです。

私も初めて落語を生で観たのは「柳家喬太郎師匠」でした。

こんなにも落語が面白いのかと、今では落語会だけではなく寄席にも通うほどです。

初めてでも安心して見られるCOREDO落語会

COREDO落語会は、事前に出演者も、落語の演目もわかるので初めて見に行っても安心です。

ある程度、知識を持ってみれば、楽しさが膨らみます。特に初めてなら、多少の知識があると楽しさ倍増です。

11回目の落語会 権太楼師匠、花緑師匠、喬太郎師匠

今回11回目の落語会の出演者は、柳家権太楼師匠。柳家花緑師匠、柳家喬太郎師匠です。

まず、柳家花緑師匠が「目黒のさんま」。柳家権太楼師匠が「心眼」、喬太郎師匠が「おせつ徳三郎」を演じました。

柳家花録師匠 目黒のさんま

柳家花録師匠は、「目黒のさんま」を口演されました。

落語が好きな方なら知らない方はいないと言うくらい、とても有名な落語の演目です。

季節がら、初秋あたりになると、あちらこちらの落語会などで口演される演目です。

とても軽快で聞きやすく、初めて落語を見る方にもわかりやすく、そして楽しめる落語です。

花禄師匠は、落語だけではなく舞台もおやりになっているそうで、一つ一つの仕草もわかりやすいんです。

お殿様が、さんまを食べるシーンはオーバーにも思えますが、とても美味しそうに食べている表現はさすがだなと感心させられました。

サゲ(落ち)もわかりやすいのではじめて落語を見る方には、ベストな演目だと思います。

柳家権太郎師匠 心眼

柳家権太楼師匠は、「心眼」を口演されました。

落語に入る前に、この噺について説明をされました。目が見えない方が主人公と言うことと、途中で差別的な表現が出てくると言うことで、今ではテレビなどで放映されることがない演目であると言うことです。

このような落語会でしか聴くことが出来ないと仰っていました。以前、この噺を得意とする落語家さんもいましたが、今ではほとんど演じる方も少なくなってきたようです。

噺を聞き終えた後に感じたことは、決して差別的な内容ではなく、伝えたいことは別にあると思います。

もし、機会があればぜひ聞いてみてください。

柳家喬太郎師匠 おせつ徳三郎

柳家喬太郎師匠は、「おせつ徳三郎」を口演されました。

とても人気のある落語さんで、どの落語会でもチケットは完売するほどです。

本題に入る前に、話すのを「まくら」と言うんですが、ここで一気に会場にいる人の心を掴んでしまいます。

そこから本題の落語にすーーーっと入っていくんです。

落語に出てくる人物を演じるのもすばらしく、年老いた老人から奉公人の子供まで見事に演じます。

特に、シリアスな場面や狂気じみた場面では、何かに取り付かれたような迫真の表現をされます。

落語と言うより”一人芝居”のようです。

今回の”おせつ徳三郎”は、本来ならハッピーエンドで終わるのですが、悲恋で終わるようにアレンジされています。

こういった工夫により、いつもと違う古典落語が楽しめます。

寄席に行ってみました!浅草演芸ホール

浅草寺のそばにある浅草演芸場へ行ってきました。

やはり生で観る落語はいいですね!

夏休みということと、浅草という観光地が集客にはうってつけの場所です。

開演の20分前に到着しましたが、すでにチケット売り場には10数人以上が並んでしました。

係りの人が入場口前にいたので、今日の入りの様子をうかがうと、「既に満席に近い状態ですから、お早めにお入りください」とのこと。

さっそく、チケットを購入して入場。

8月中旬は特別興業として昼の部の最後に「住吉踊り」があるということで、大いに盛り上がりました。

つくばエクスプレス、銀座線、都営浅草線、東武スカイツリー線の各浅草駅から徒歩で行けます。

一番近いのがつくばエクスプレスになります。

ちなみに、JR総武線の浅草橋駅は浅草からかなり離れていますので、都営浅草線に乗り換えて浅草へ。

浅草演芸場の歴史

浅草演芸ホールは、昭和39年に東洋劇場の建物を増築、4階と5階に落語定席浅草演芸ホールとしてスタート。

昭和46年に、現在の1階にホールが移りました。

もともと、ここにはストリップ劇場がありました。

浅草演芸ホールがある建物は東洋興業が東洋劇場として演劇も上演する目的もありました。

いまでは、ストリップ劇場もなくなり、建物の上部を改装して漫才などを中心とした演芸場「東洋館」として連日賑わっています。

浅草演芸ホール 木戸銭(入場料)

浅草演芸ホールの木戸銭(入場料)は大人が2,800円、学生が2,300円、小人(4歳以上)が1,500円です。

夜割もあります。

18時から大人が2,300円、学生が1,800円、小人(4歳以上)が1,500円。

19時から大人が1,800円、学生が1,500円、小人(4歳以上)が1,500円。

特別興業は別料金となります。

大人が3,000円、学生が2,500円、小人(4歳以上)が1,500円です。

年末年始もこの料金となります。

浅草演芸ホールの客席数

浅草演芸ホールは1階席と2階席があります。

客席数は1階が239席、2階が101席の計340席。都内にある寄席の中では最大です。

座席はイス席です。長時間座っていると、お尻が痛くなります。

開演時間

昼の部は午前中11:40から16:30、夜の部は16:40から21:00まで。

昼の部よ夜の部の入れ替えはありませんので、11:40から21:00まで落語を楽しむことができます。

今回は昼の部が10:30から開園される特別興業を観ましたが、16:30まで落語や漫才や音曲漫談などを楽しみました。

時間が過ぎるのは早く、大いに楽しみましたが、演芸ホールを出たときは、少し頭がボーっとしました。

6時間もホールにいるとさすがに疲れました。3時間くらいがいいのかなとも感じました。

トイレ・売店・喫煙所

トイレは地下に男性・女性用がありました。また女性用は1階にもあります。

トイレ内は清潔で、地下の男性トイレには男性用の便器が4つあったので、混雑していても割と回転が良かったです。

売店は入口の右手にあります。

サンドウィッチやいなり寿司とのり巻き助六っていうお弁当もありました。飲み物はビールもありましたが、今回は控えました。

お茶や水、お菓子類も販売しています。

ちなみに、演芸ホールの側にお弁当屋さんがあり250円のお弁当を販売していたので、演芸ホールに入る前に購入するのもいいかもしれません。

喫煙所は、ホール内にありません。入口手前のの右手に喫煙所があります。

もし、入場後にタバコが吸いたくなったなら、係員に声を掛ければ、いったんホールを出てタバコが吸えます。

再入場ができないので、必ず係りの方に声をかけて下さい。

まとめ

今回は8月中席の特別興業を観に行きましたので、開演時にはほぼ満席でした。12時ごろには多くの立ち見客であふれていました。

浅草という観光地という条件もあると思いますが、係りの方と少し話をしましたが、特別興業や有名な落語家さんが出演するときや、土曜日曜日は混雑するようです。

また、昼の部と夜の部の入れ替えがないため、お目当ての方が夜の部に出るときは、早めに入場して席を確保することも念頭においておいたほうがいいでしょう。

ホールの前には係りの方が数名いるのでわからないことは聞いてきてください。丁寧に答えてくれます。

寄席は落語だけじゃなく漫才、音曲、講談、手品や紙切り芸など演芸を楽しめる場所です。

女性客も多くいますので、難しく考えず気軽にお越しください。

寄席は楽しく過ごせる場所ですよ。

浅草演芸ホールの公式HPはこちら

youtubeチャンネルもあります。

youtubeチャンネル「浅草演芸ホール」はこちらです。

初めてでも安心!寄席にいくなら新宿末廣亭

落語を1年365日、毎日見られるのが寄席です。今回は新宿3丁目にある末廣亭に行ってきました。

末廣亭を選んだ理由は、平日会社の帰りに寄れる立地と地下鉄から降りて、徒歩3分程度と近いから。

新宿末廣亭を選んだ一番の理由が、初めての方でも気軽に行けるからです。

今日は、そんな末廣亭に立ち寄って落語を鑑賞した感想を伝えます。

初めてでも安心して落語が観られる場所

今回紹介するのは、新宿三丁目にある新宿末廣亭です。

都営地下鉄・東京メトロ「新宿三丁目」が最寄り駅となります。

演芸場に一番近い出口はC3もしくはC4を利用するといいでしょう。

上演日時と時間

上演は365日毎日落語が楽しめます。

一ヶ月の公演は十日ごとに出演者が入れ替わります。

毎月一日から十日までを上席(かみせき)、十一日から二十日までを中席(なかせき)、二十一日から三十日までを下席(しもせき)と言います。

さらに、昼の部と夜の部に分かれています。

昼の部は12時から16時30分まで、夜の部は17時から21時までとなっています。

三十一日は特別興業となります。

また落語だけではなく、色物と言われている漫才、太神楽、マジック、紙切り芸なども見ることができます。

一組の出演者の持ち時間はおおよそ15分程度で、トリを務める演者は20分から30分ほどとなります。

昼の部は18組くらい、夜の部は16組程度出演します。

寄席の入場料はいくらなのか

寄席の入場料は三千円です。

寄席では入場料の事を木戸銭(きどせん)と言います。

木戸銭を払い、入口(木戸口)へ行くと係りの方からプログラムを手渡されます。

仕事帰りに寄席にいったので、途中入場となり木戸銭は2,500円でした。

ドアは木製の扉で、まさに木戸を通るところから木戸銭という由来を体験できます。

プログラムを開くと出演者の一覧になっています。

寄席に入場!どんな雰囲気なのか

中に入ると、昭和よりももっと昔の大正とか明治時代にタイムスリップしたような雰囲気です。

新宿三丁目という場所がら、末廣亭の周りは飲食街となっていて、夜になると多くのサラリーマンで賑わう場所です。

とても、ここで寄席があるなんて思えないような場所です。

ところが、一歩足を踏み入れると別世界です。

外の世界と寄席の世界がたった1枚の木戸で区切られているような異空間です。

でも、その異空間が何とも言えない心地よさがあり、高座では羽織を着た落語家さんたちが、座布団に座って噺をしている。

寄席に入る前までは、中の様子がとても気になりました。

落語を知らない人は入場しても大丈夫だろうか?

落語の話が分からないかもしれないけど楽しめるだろうか?

寄席には女性は入場しにくいのだろうか?

などなど、考えながら入場しました。

中は映画館のように暗くないので、すべてが見渡せました。

ちょうど漫才をやっていたため、係りの方から

「この演者さんが終了してから、空いてる席にお座りください」と案内があり、一番後方で漫才が終わるのを待ちました。

待つこと数分で漫才は終了し、空いてる席に座りました。

座席は椅子席と両端に畳(桟敷)の席がありました。

どちらも、それほど混んでいませんでした。

平日ということもあり、五割程度の入場者数でした。

その後、落語を二組見た後、中入りとなりました。

心配していたことは、何一つなくクスクス笑え、とても心地が良い場所です。

トイレは左手の前方に、売店は入り口の右わきにあります。

売店では飲み物やお菓子、扇子や手拭いなど販売しています。

寄席での注意事項

末廣亭ではお酒の持ち込みは禁止です。

落語を見に来たので、お酒は閉演後にお願いします。

プログラムにある演者が、急遽出演できなくなることもあります。

当日、プログラムには「柳家小満ん」師匠の名前がありましたが、都合により代役の「金原亭伯楽」師匠が出演されました。

まれに、このように出演できなくなってしまうことがあるようです。

伯楽師匠は「たがや」の噺でしたが、夏の時季にちょうどいい噺で楽しめました。

どうしても途中でトイレに行きたくなったら、話が終わってから席を立ちましょう。

演じているときに席を立つのは失礼です。

寄席の楽しみ方

中入り後は、落語と太神楽と紙切り芸がありました。

寄席は、落語だけじゃありません。色物と呼ばれる方々が出演します。

テレビでもYOU TUBEでもあまり観ることができないような芸人さんばかりです。

でも、舞台に上がるために磨き上げた芸を、目の前で観ることができます。

こんな体験は日常では味わえません。

これも寄席の素晴らしさです。

とくに紙切り芸の「林家正楽」師匠が凄かった。

紙切り芸は、ハサミで紙を切って表現しますが、客席からお題をもらって即興でハサミで切ります。

当日、「高校野球」という旬なお題が出ましたが、三味線も高校野球のテーマ曲を奏でていました。

お題は何が出るかかりませんが、そのお題に合わせるプロの技を堪能できました。

そしてトリは「古今亭菊之丞」師匠の登場です。

女性の役がとても上手でとても艶やかな仕草をされます。

今回「船徳」という落語でしたが、船宿の女将さんの下りは、演じ方がうめ~な~と唸ってしまいました。

古典落語を知らなくても、落語を楽しむことができるのが寄席です。

有名な落語家さんなら、YOUTUBEで観ることはできます。

最近はオンライン配信している落語家さんも多くいます。

これも結構いいですよ。最初はちょっと違和感を感じました。

普段は寄席で見ている落語ですが、オンライン配信も気軽に落語を楽しめますよ。

寄席とYoutubeの落語の違い

Youtubeは、気に入った落語家さんの落語をいつでも観ることができます。

いつでもどこでもYoutubeが観られる環境ならいつでも観られます。

でも、寄席と違うところが一つあります。

寄席に出演する落語家さんは、高座に上がるまでに今日演じる落語を決めます。

寄席のお客さんの雰囲気などを感じ取りながら、また自分が高座に上がる前に誰がどんな噺をしたのかチェックして決めるんです。

場合によっては、マクラの途中で噺を変えたりします。

寄席は、客席に向かってその時の雰囲気で噺をしているんです。

夏に冬の噺をしたり、冬に夏の噺をしたりしないように、寄席に足を運んでくれた人を楽しませるために噺をします。

Youtubeは、観ている人の雰囲気は感じ取ることができません。

だから、味気ないところも出てきてしまうのです。

最初はYoutubeでもいいですが、ぜひ寄席に足を運んでみて下さい。

その日しか味わえない落語が観られますよ。

落語の噺を予習したい方は、こちらの本を参考にしてみるといいかもしれません。代表的な古典落語が載っていますよ。

 

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末廣亭の余一会

月末が31日まである月は、31日のみの特別興行がございます。

昼の部・夜の部入替で行われます。それが「余一会」です。

昼の部は12時ごろから、夜の部は5時ごろから始まります。

入場料はどちらも大人3,500円・学生3,000円・小中学生2,500円となっています。

特別興行は、ホール落語のような豪華な顔ぶれとなり、人気のプログラムです。通常の興業とは異なり前売り券の発売がある場合もあります。人気の落語家さんが出演となると開演前から行列ができることもあります。

少し早めに行くといいかもしれません。