落語家の階級 二つ目 

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「落語家の階級」シリーズ

  1. 見習いと前座
  2. 二つ目(ふたつめ)← この記事
  3. 真打(しんうち)

前座を何年か務めて、師匠から認められ、協会の承諾を得ると「二つ目(ふたつめ)」に昇進します。

名前の由来は「前座の次に高座に上がる」、つまり二番目に高座に上がることから「二つ目」と呼ばれるようになりました。

真打になった時よりも、二つ目に昇進した時のほうが嬉しかったという落語家さんもいます。それだけ前座時代の修行は過酷で、二つ目への昇進は落語家人生における大きな節目なのです。

この記事でわかること

  1. 二つ目と前座は何が違う?
  2. 二つ目の収入はどのくらい?
  3. 二つ目の期間はどのくらいかかる?
  4. 二つ目時代に何をしているのか
  5. 真打との違い

二つ目と前座は何が違う?

一言でいうと、「落語家として認めてもらえる」のが二つ目です。前座時代は寄席の裏方仕事をこなしながらひたすら修行する日々でしたが、二つ目になると立場ががらりと変わります。

前座と二つ目の主な違い

  • 毎日寄席に行かなくてもよくなる(自分の出番があるときだけでOK)
  • 寄席の裏方仕事(めくり・お茶出しなど)をしなくてよくなる
  • 高座に上がると出演料が発生する(わずかでも「プロ」として扱われる)
  • 着物の紋が変わり、羽織を着られるようになる
  • 自分で落語会を企画・開催できるようになる

とはいえ、師匠によっては前座時代と同じように毎日寄席に通い、落語漬けの生活をするよう指導するケースもあります。二つ目になったからといって自由になるかどうかは、師匠次第というところもあるようです。

それでも前座時代との一番大きな違いは、「落語家として認めてもらえた」という実感でしょう。サラリーマンのように給料が保証されていたわけでもなく、何年も無給で修行してきた前座が、ようやくスタートラインに立つ瞬間です。

二つ目の収入はどのくらい?

二つ目になると、高座に上がると出演料がもらえるようになります。ただし、ほんの数千円というのが実情です。これだけでは、とても生活はできません。

二つ目の主な収入源

  • 寄席への出演(入場者数に応じた割(わり)と呼ばれる出演料)
  • 師匠の落語会への同行出演
  • 自主開催の落語会・勉強会
  • テレビ・ラジオ・イベント出演(認知度が上がってくると増えてくる)

師匠の落語会に一緒に出してもらったり、自分で小さな落語会を開いたりしながら、少しずつ収入を積み上げていくのが二つ目時代の生活です。安定した収入が保証されているわけではないので、アルバイトをしながら落語を続ける二つ目さんも少なくありません。

厳しい世界ですが、それでも落語を辞めない。それが二つ目さんたちの姿です。

二つ目の期間はどのくらいかかる?

二つ目から真打になるには、5年から10年くらいかかるのが一般的です。早い人もいれば、15年以上二つ目のままという落語家さんもいます。

真打昇進のタイミングは自分で選べるわけではなく、師匠の推薦と協会の審査が必要です。いくら実力があっても、師匠や協会に認められなければ昇進できない。それが落語の世界の厳しさでもあります。

階級 期間の目安
見習い・前座 2〜5年程度
二つ目 5〜10年程度(個人差が大きい)
真打 昇進後は生涯現役も

入門から真打になるまで、トータルで10年以上かかるのが普通です。それでも落語の世界に飛び込む人がいるのは、やはりそれだけ落語という芸が魅力的だからでしょう。

二つ目時代に何をしているのか

二つ目時代は、とにかく芸を磨くことに集中する期間です。真打になるまでに新しい噺を覚えたり、自分の師匠以外のところで稽古をつけてもらったりしながら、毎日が修行の連続です。

二つ目時代の過ごし方

  • 寄席・落語会への出演を重ね、場数を踏む
  • さまざまな師匠のもとで稽古をつけてもらう
  • 歌舞伎・演劇・映画などを積極的に観て、表現の幅を広げる
  • 自主落語会を企画して、お客さんとの関係を作っていく
  • テレビ・ラジオ出演で名前を売る

落語以外の芸事や文化にも積極的に触れる二つ目さんが多いのは、落語の噺の中に歌舞伎・三味線・踊りなど様々な芸能が登場するからです。知らないものは演じられない。だから、二つ目時代にできるだけ多くのことを吸収しようとするのです。

最近は自分でSNSを積極的に活用して発信する二つ目さんも増えています。イケメンと話題になる二つ目さんも多く、若い女性を中心に新しいファン層が生まれているのも落語界の変化のひとつです。

真打との違い

二つ目と真打の最大の違いは「寄席のトリを務められるかどうか」です。寄席の締めを飾る主任(トリ)は真打にしか務まりません。また、弟子を取ることができるのも真打だけです。

二つ目はまだ「修行中の落語家」という立場。真打は「一人前の落語家」として正式に認められた存在です。その壁を越えるために、二つ目たちは今日も高座に上がり続けます。

寄席で二つ目さんの落語を観るときは、「この人はまだ修行中なんだ」と思って観てみてください。うまくいった噺もあれば、まだ荒削りな部分もあるかもしれません。でもその荒削りさの中に、いつか大きくなる落語家の芽が宿っているかもしれないのです。

がんばれ!二つ目さん!

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