2017年9月30日(土)日本橋三井ホール コレドにて山本益博さんプロデュースの落語会に行ってきました。
今回は柳家権太楼師匠、柳家花緑師匠、柳家喬太郎師匠、いま人気のお三方の落語会です。
場所柄、着物を着たお客様も多く、いつもの落語会より品のある方が多かったように思えます。
決していつも通っている寄席や落語会が下品だということではありません。
目次
COREDO落語会
2014年から始まった、COREDO落語会。
山本益博さんが、まだまだ落語の魅力に触れたことのない人に落語の面白さを知っていただきたく「COREDO落語会」を始められました。
いまでは、毎日どこかで落語会が開催されていています。ところが、落語ファンが急増しているわけではありません。
人気のある落語家さんが出演する落語会は、チケットの入手が困難です。
ところが無名の落語家さんだとチケットは開演間際まで販売しています。
これから落語を見てみたいという方には人気の落語家さんが出演している落語会に行ってみて下さい。
とくにCOREDO落語会は、毎回人気の落語家さんが出演しています。
ここで言う、人気がある落語家さんというのは、テレビなどで人気があるのではなく、落語家としての人気です。
やはり、人気のある落語家さんの噺は、わかりやすくて面白いんです。
私も初めて落語を生で観たのは「柳家喬太郎師匠」でした。
こんなにも落語が面白いのかと、今では落語会だけではなく寄席にも通うほどです。
初めてでも安心して見られるCOREDO落語会
COREDO落語会は、事前に出演者も、落語の演目もわかるので初めて見に行っても安心です。
ある程度、知識を持ってみれば、楽しさが膨らみます。特に初めてなら、多少の知識があると楽しさ倍増です。
11回目の落語会 権太楼師匠、花緑師匠、喬太郎師匠
今回11回目の落語会の出演者は、柳家権太楼師匠。柳家花緑師匠、柳家喬太郎師匠です。
まず、柳家花緑師匠が「目黒のさんま」。柳家権太楼師匠が「心眼」、喬太郎師匠が「おせつ徳三郎」を演じました。
柳家花録師匠 目黒のさんま
柳家花録師匠は、「目黒のさんま」を口演されました。
落語が好きな方なら知らない方はいないと言うくらい、とても有名な落語の演目です。
季節がら、初秋あたりになると、あちらこちらの落語会などで口演される演目です。
とても軽快で聞きやすく、初めて落語を見る方にもわかりやすく、そして楽しめる落語です。
花禄師匠は、落語だけではなく舞台もおやりになっているそうで、一つ一つの仕草もわかりやすいんです。
お殿様が、さんまを食べるシーンはオーバーにも思えますが、とても美味しそうに食べている表現はさすがだなと感心させられました。
サゲ(落ち)もわかりやすいのではじめて落語を見る方には、ベストな演目だと思います。
柳家権太郎師匠 心眼
柳家権太楼師匠は、「心眼」を口演されました。
落語に入る前に、この噺について説明をされました。目が見えない方が主人公と言うことと、途中で差別的な表現が出てくると言うことで、今ではテレビなどで放映されることがない演目であると言うことです。
このような落語会でしか聴くことが出来ないと仰っていました。以前、この噺を得意とする落語家さんもいましたが、今ではほとんど演じる方も少なくなってきたようです。
噺を聞き終えた後に感じたことは、決して差別的な内容ではなく、伝えたいことは別にあると思います。
もし、機会があればぜひ聞いてみてください。
柳家喬太郎師匠 おせつ徳三郎
柳家喬太郎師匠は、「おせつ徳三郎」を口演されました。
とても人気のある落語さんで、どの落語会でもチケットは完売するほどです。
本題に入る前に、話すのを「まくら」と言うんですが、ここで一気に会場にいる人の心を掴んでしまいます。
そこから本題の落語にすーーーっと入っていくんです。
落語に出てくる人物を演じるのもすばらしく、年老いた老人から奉公人の子供まで見事に演じます。
特に、シリアスな場面や狂気じみた場面では、何かに取り付かれたような迫真の表現をされます。
落語と言うより”一人芝居”のようです。
今回の”おせつ徳三郎”は、本来ならハッピーエンドで終わるのですが、悲恋で終わるようにアレンジされています。
こういった工夫により、いつもと違う古典落語が楽しめます。
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